『ねぇねぇ、真菜子ー。

 結局バナナっておやつに入っちゃうのかなー?』


「さぁ?弁当と一緒に入れてたらデザートだし

 お菓子と一緒に入れてたらおやつなんじゃない?」


『ふーん。じゃあポケモンパンは?』


「・・・そんなこと聞くのくらいだから

 が決めたらいいんじゃない?」


『まじ!?私が世界のルールになっちゃっていいの!?』


「・・・不安だったら小学生の男の子にでも聞いてみな。」










お昼ご飯のポケモンパンを食べながら、真菜子にここ最近の疑問を聞いてみたら

彼女は完全に呆れ顔で言った。








小学生の男の子かー。



よし、今度テツヤにでも聞いてみるか。←




















荷物を各部屋に運んでからしばらくは

お昼ご飯を食べるための自由時間だった。





私と真菜子はいつものように、ブン太くんとジャッカルと食べようとしたけど



ブン太くんの周りにはお手製の弁当を持った女の子がたくさんいたので

今日はゆきネエとれいちゃんと4人で食べることにした。





あー、ジャッカルはどうしたのかって?



ブン太くんのおこぼれをもらってるんじゃないかな?←





なーんて嘘だけどね。



ジャッカルお目当ての女の子もいたみたいだから

生温かい目で見守っておいた。
















055 立海合宿1日目 地図係。















ご飯を食べてからはオリエンテーリングが行われた。





オリエンテーリングって言うのは、

班の皆で力を合わせて、山の中に決められたチェックポイントを通って

ゴールまでできるだけ速く行くって言うゲーム。



1班男女3人ずつの6人で構成されていて

その班はクラスの席で自動的に決められたから、ジャッカルとは一緒だけど


真菜子も幸村くんも、ゆきネエもれいちゃんも一緒じゃない。








しかもさっき聞いたんだけど、これってクラス対抗らしい。



全部の班の順位を得点に換算して


優勝したクラスには豪華賞品があるとか・・・ないとか・・・















まあ、優勝はともかくとして。





あー、一刻も早くこの山道から出たいよー・・・








・・・え?なんでかって?





蚊がいっぱいいるからに決まってるじゃないか!










『ジャッカルー、かゆいー・・・』


「お前さっきからずっと、そればっかじゃねぇか。」





私が前を歩くジャッカルのリュックを引っぱると

ジャッカルがめんどくさそうに言った。





くそー、ジャッカルが最近冷たいぞ。


逆ハーじゃなかったのか、この連載は。←








「ほら、ガムやるからもうちょっと頑張れよ。」


『えっ、まじ!?さんきゅっv』





・・・前言撤回。やっぱジャッカルさん、優しいですv















「あ、別れ道だよ。どうする?」


「うわ、マジかよ・・・」





先頭を歩く男の子が立ち止まって言った。


最後尾を歩いていた女の子2人も追いついて

困ったように目を見合わせる。





よーっし、地図係の私の出番だな。



こういうときは・・・








「・・・おい、。なにやってんだ?」


『え?これで枝が倒れたほうに行こうと思って。』


「よし、地図貸せ。」





地図を広げてその上に拾った木の枝を立てていたら

ジャッカルに後ろから止められた。



・・・このやり方、けっこう当たると思うんだけどなー。










私が女の子たちにぶうぶうジャッカルの文句を言っていたら

男の子たちの間で相談が終わったらしく

「こっち行くぞー。」と手招きをされる。





へぇー、やっぱ男の子ってこういうの得意なんだ。


だって私に山の地図とか読めるわけないもん。








よし、地図係はもう、引退することにするよ。










後任は・・・・・・ジャッカル!きみに決めた!←
















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ジャッカルとの絡み好きなんですv