立海合宿が2日後にせまった日曜の夕方。
今日は朝からこの梅雨の季節らしい雨が降っていた。
だがその雨も昼ごろには止み
空は未だに厚い雲に覆われていながらも
なんとか曇り空をキープしている。
私は雨が止んだのを見計らって買い物に出かけていた。
だって、ほら、傘持って建物に入ったりすると
いちいちたたんだりとかめんどくさいじゃん?
なんか今年の梅雨は特に雨が多いらしくて
やっとめぐってきた外出のチャンス。
この機会を逃す手はないっしょ!
052 梅雨前線、最前線。
立海合宿のためのお出かけ用の歯磨きセットも買ったし、
明日の昼ご飯用のポケモンパンも買った。
もう買い忘れはないかなー・・・?
両手に買い物袋をさげて駅前をぶらぶら歩く。
―――――ポタ。
ふいに空からなにか降ってきて、頬に冷たい感触。
げっ・・・
・・・・・・鳥のフンかな。←
頬をつたう水滴を手で触ってどきどきしながら色を確認。
それが透明だったため、私の不安が杞憂に終わったことに胸をなでおろす。
良かったー、焦ったー・・・
鳥のフンとかだったら
私お嫁にいけないとこだったな、うん。
ていうか、この状況で普通に考えたら雨だよね。
―――――え、雨?
雲だらけの空を見上げながら、手のひらを空に向けると
すぐに小さな水滴が私の手をぬらした。
そのあと足元に出来ていた水溜りに視線を移すと
次々と小さな同心円状の波紋が広がっていくのが見える。
あちゃー・・・雨降ってきちゃったなー。
傘持ってくるのも忘れちゃったし・・・
まーでも、もう帰るだけだし
こんくらいの雨なら急いで帰ればそこまでぬれなくて済む、
か・・・な・・・・・・
ザ―――――ッ
マンションへの道を急ごうとしたら
小雨だったのが突然大粒の雨になり
ほんとにバケツをひっくり返したんじゃないかっていうくらいの
ものすごいどしゃ降りになった。
うぎゃーっ!
めっちゃ降ってきたーっ!!
私はマンションに帰る予定を急遽変更し
ひとまず雨宿りしようとあたりを見渡すと
すぐそこにゲームセンターが見えた。
よし、あそこ行こ。
私はすぐに決心を固め
突然の雨で急ぎ足になっている人の波をぬうようにして
そのゲームセンターにかけこんだ。
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梅雨でじめじめ。