長かった授業も終わり、ようやく放課後になった。













部活へと急ぐ生徒がいたり

教室に残ってガールズトークで盛り上がる生徒がいたり。





それぞれが思い思いの時間を過ごす中、

私は急いで靴箱へと向かっていた。













・・・これ以上テニス部に関わるなっていわれたし



学校にいたら、またケガ人がでたとかで連れて行かれたら困る。





こうなったら、さっさと家に帰るっきゃないでしょ。
















048 ラブレター。















―――――ん?










靴箱から外靴をだして、上履きをしまおうとすると

1枚の手紙のようなものが目に入った。










あれー、いつから入ってたんだろ?



朝はいつも靴箱なんかよく見ずに履きかえるし・・・





もしかして朝からかも・・・?















手に取った手紙は真っ白いシンプルな封筒で

裏側を見ても、宛名もなにも書いていない。





不思議に思いながらも中身を見ると


これまたシンプルな便箋に"放課後、第四校舎の裏で待ってます"の文字。










・・・ラブレター、かなぁ?















少し前にも靴箱に手紙が入ってて、指定された場所に行くと

知らない男の子に告白された。





このケータイで何でも出来る今の時代でも

靴箱にラブレターとかあるんだー、とか思っちゃったけど



まあ私のアドレス知らなかったり

直接声をかけて呼び出す勇気がなかったりしたら


結局はそーゆーところに落ち着くのかな・・・








って、ぼーっとしてる場合じゃないか。



もう放課後だし。

一応呼び出されたからには行ってあげないと・・・










私は手紙の文字が男の子のわりにきれいだということが少し気になりながらも

第四校舎裏へと向かった。
















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ちょっと短いですが・・・