長かった休みも終わり、今日は約1週間ぶりの登校日。
学校に行きたくないわけじゃないけど・・・
やっぱ、行くのめんどくさい。
只今、絶賛五月病中です。
025 五月病なう。
「おはよう、さん。」
『あ、幸村くん。おはよー。』
教室に入ってすぐのところに幸村くんがいた。
っていっても、まあ彼自身の席に座ってただけなんだけど。
そんな幸村くんがふわりと微笑んであいさつをしてくれたので。
私もにこっと笑ってあいさつ。
幸村くんに微笑まれると、五月病なんか吹っ飛んじゃうよねー。
自然と笑えちゃうもん、不思議。
「なんだか、久しぶりだね。」
『確かにー。1週間くらい会ってないもんね。』
「さんはゴールデンウィーク、なにしてたの?」
『んー、バイトしたりー、真菜子と遊んだりー、って感じかな。』
「あれ?バイトなんてしてたっけ?」
『あー、うん。今月から始めたんだv』
「へぇ、なんのバイト?」
『スポーツジムの受付やってるんだ〜。』
「さんが受付やってたら、お客さん増えるだろうね。」
『え?なんで?』
「だって、ほら。さん可愛いから。」
幸村くんは、さも当然というふうに言ってのける。
表情もいつもの微笑みのまま。
可愛いってさらっと言っちゃうところ。
この人、天然タラシなのか・・・?
いや、"天然"って感じでもないか。
はっはーん、みんなのアイドル☆幸村精市は
こうやってみんなを夢中にさせるのねv
『いやいや、そんなことないって〜。』
「俺もそのジム、いってみようかな。」
『幸村くんなんて、部活やってるから来る必要ないよー?』
「まあね。でも、受付姿のさんも見てみたいから。」
そ、それ完全に口説き言葉だって!
さすがの私でも照れますがな!
幸村くんの言葉は攻撃力高すぎ・・・
『受付姿っていっても、普通のジャージ姿だけどね。』
照れたら、なんか負けな気がして。
全力で平静を装って答えた。
内心は、全力で照れてたけどね。
褒められたときのチョ●パー並みに照れてたけどね。←
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あーぁ・・・
ふたたび五月病なうです。
幸村くんの微笑みで飛んだんじゃないかって?
そんなの、すぐに帰ってきたよ。
1限目始まったら、すぐ帰ってきたよ。←
それにしても。
今の状況はかーなーり憂鬱。
放課後の教室。
いるのは私だけ。
そして、目の前には数学の課題。
はぁー・・・
もうため息しかでません。
帰りのホームルームで担任の言った言葉に、私は完全にフリーズした。
「えー、ゴールデンウィーク中の課題が終わってない者は、
居残りでやること。終わるまで帰るなよ。」
かくいう私はというと。
当然のごとく、終わってなかったわけで・・・
いや、やろーとは思ったんだよ?
実際、英語はやったし。
でも、数学とかやろーと思っても出来なかったんだって!
だから私は悪くない。
だから私は帰る。
よし、こっそり帰ってやろう・・・
と心で固く誓っていたら。
「、逃げたら留年決定な。」
・・・担任に読まれていた。
まだ短い付き合いなのに、私のことよくわかってるな。
なかなか出来る先生だな、この人。←
『に、逃げるわけないじゃないですか〜。』
がくっとうなだれる私。
と同時に、教室中で聞こえる笑い声。
ふと見ると、ジャッカルと真菜子なんて声だして笑ってるし。
幸村くんまで・・・
くそぅ。
みんな人事だと思って・・・
こりゃ、逃げられないね。
そんなこんなで課題と格闘中。
はじめは居残り仲間が何人かいたんだけど。
もうみんな帰ってしまった。
私も、マジメに(答えを写すのを)頑張ってるから
あと2ページで終わる!
私は一心不乱にシャーペンを動かし続けた。
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居残りとかありましたよねー。