入学式が終わって、今はお昼の時間。
午後からはホームルームで委員会決めなどが行われるらしい。
てか、いきなり委員会決めちゃうんだね。
なに入ろっかなー。
いや、いまはそれよりご飯ご飯♪
007 一緒に食べよう。
学食いきたいけど・・・場所わかんないし。
しかも、ひとりでなんていけないし・・・
こんなことなら早起きしてお弁当作ればよかったな。
お弁当だったら教室で、ひとりで食べても・・・
いや、やっぱ寂しいわ。
どーしよ・・・
「ねーねー、さん、だよね?」
自分の席でお昼どーしよーかなーって考えてたら、今朝話しかけてきたナマコさん(だったかな)が私の席に近づいてきた。
『あ、うん。』
「あたし、風宮 真菜子(かざみや まなこ)!真菜子って呼んでね!」
そう言って真菜子(さっそく呼んじゃう)は、にこっと笑った。
素直そうで可愛い笑顔。
確信した。
この子は絶対良い子だ。
『私は、 。なんとでも呼んでv』
私も真菜子の笑顔につられてにこっと笑う。
―――――ガバッ
!?
私はとっさのことに頭が真っ白になった。
え?なになに??
あれ?私・・・・・・
抱きつかれてる?
「か〜わ〜い〜い〜vvv
やっぱ、あ、って呼ぶねv
初めて見たときから思ってたんだけど、めっちゃ可愛いわ〜vv」
『ぐはっ!・・・ぐるじー・・・じぬ(死ぬ)ー・・・・・・』
真菜子が抱きついたまま離れないので、『げろげろー。』といって目を半分白目にして舌をだした。
「あはは、なにその顔!めちゃおもろーいv」
2人で目を合わせて、あははと笑う。
「なんかさー、あんた可愛いけど、性格良さそうだし。
なんか、初めて見たときから仲良くなれそうな気がしてたんだよね〜」
『ほんと?なんか、嬉しいな〜。』
「あ、そうそう。
これから学食にご飯行くんだけどさ。もいこうよ!」
『ほんと!?実は学食行きたかったんだよね〜』
やばい、真菜子とはめっちゃ気が合いそうv
キヨー、女の子の友達もちゃんとできそうだよ〜!
それから、真菜子と一緒に食堂に向かった。
真菜子は内部生で、中学生のときに何度か高等部にもきてたから、場所わかるんだって。
あー、だから入学式当日に恒例な学校内案内がないのね。
「今朝はいきなり騒いじゃってごめんね〜。
あいつ、いつもあたしにつっかかってくるからさ〜。」
あー、真菜子のことをナマコって呼んでた人ね。
確か、オカタクくん・・・だっけ。
まなことなまこ。
確かに似てるな、うん。
『でも、好きなんでしょ?その人のこと。』
ほら、ケンカするほど仲が良いって言うじゃん?
どう見ても痴話げんかだったし。
「え!?///」
真菜子がバッと勢いよく、私のほうを向いた。
『あれ、違った?』
私は赤くなった真菜子が可愛くて、にやにやしながら言った。
「え、ええ、えええ!?
そ、そそ、そんなわけ、な、ないじゃん!!!///」
いやいやいやいや、
わかりやすすぎでしょ。
学食に着くと、2人で食券を買っておばちゃんが作ってくれるのを待った。
今日の私のランチはオムライス!
ふわふわ卵って自分で作るの難しいからなー
まだできないのだよ。
だから無性に食べたくなった。
オッムラーイス♪オッムラーイス♪
「こらこら、。ご機嫌なのはいいけど、お茶こぼれてるよ。」
『げ。』
おぼんを持ってオムライスの歌を歌っていたら、無意識におぼんを揺らしてて、コップのお茶がこぼれちゃった。
コップの中に、ほとんどお茶は残ってない。
「『ぷっ・・・・・・あはははは!』」
2人で目を合わせて笑いあう。
もうすっかり仲良し。
真菜子は、めっちゃ元気で、さばさばしてて、変に気を使わなくていい。
いや〜、キヨといい、幸村くんといい、真菜子といい・・・
神奈川って、ほんまええとこやな。(なぜ関西弁)
それから、私のオムライスちゃんと真菜子の日替わり丼がきた。
デミグラスソース、フォー!!!
いや、ちょっと、テンション上がりすぎてきもいな。
自重しよう、うん。
それから、私たちはランチを持って(もちろんお茶は入れなおして)食堂内をきょろきょろ見回していた。
すると少し向こうのテーブルから2人の女の子がこっちに手を振っているのが見えた。
今朝、真菜子に話しかけられたときに一緒にいた子だ。
真菜子がそれを見て近づいていくので、私も彼女についていった。
「あ、さんだ〜。」
「おー、いらっしゃい!ほんとに連れてきたんだね。」
「連行しましたっ!」
『連行されましたっ!』
そう言って、2人並んでビシッと敬礼。
「なに、あんたら、打ち合わせでもしたの?」
「あはは、さんって、面白い子だね!」
この2人も可愛くて、良い人たちっぽいなー。
ひとりは大人っぽい子で、もうひとりはほんわかしてる感じの子。
「そーそー、この子、面白いのよ。
やっぱり、あたしの目は正しかった!」
真菜子がにしし、と笑って、空いているイスに座った。
「ほら、も座りなよ。
こっちがゆきネエで、こっちがれいちゃん!」
真菜子に紹介されて、2人は「よろしく。」と言ってにっこり笑った。
大人っぽいほうがゆきネエで、ほんわかっぽいほうがれいちゃんか。
うん、覚えた!
『 です。なんとでも呼んでください!
おねしゃす(お願いします)〜v』
入学式に行く前は、めっちゃ不安だったけど。
今日は、たくさん友だちができた。
幸村くん。
真菜子。
それに、ゆきネエにれいちゃん。
うん、これから神奈川で、なんとかやっていけそう!
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オリキャラonlyでごめんなさい。
でも、やっぱり女友達もほしいもので・・・